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七転び七起き
人生 ゆるーり がんばるくらいで ちょうどいいっしょ
どうなる介護
のどかな日、だったのにねえ



義伯母はデイサービスに行ってやりたい畑仕事も捗り
夕飯に義伯母を呼んだ時にことは起こった

「上の入れ歯がないき」
「はあ?なんて?」

「どこにやったかわからん」とフガフガ
「それじゃご飯食べれんやん」

やれやれと、とっちんが捜しに行く
まさか前みたいに窓からコップに入れたお湯ごと捨てたんじゃ?

義伯母のことだから、そこらへんに……ない
なんの気なしに入れた⁈引き出しやタッパーの中に……ない

あちこちあちこち捜すも……ない
義伯母の行動範囲内を捜すも……ない

ご飯を食べられない義伯母が戻ってきた
「デイサービスからの帰りにちょっと気分が悪くなって…入れ歯を外した」

で、どうしたのか聞くと
「ベッドの頭のところに置いた」と言うではないか

それならとベッド周りを捜すけど……ない
隙間に入った⁈落ちたのか⁈と捜すけど……ない

ババさんたちとらぼっち3人の捜し物を見つけるのが得意なとっちんなのに
散々捜した挙げ句、とうとう諦めの境地

「歯がなくても食べられるうどんでも作るから」と言うと
「下で施設に入れと言われた、食べんでもいい、食べる気もせん」

どうやらとっちんが義伯母の家に捜しに行ったあと
義母である妹から迷惑ばっかりかけてと、こっぴどく叱られたようだ

そうこうしてると仕事から帰宅したらぼっちが様子を見にやってきた
「入れ歯ないんか?」

その時、まさかとは思うけど
「おばちゃん?デイサービスに持って行った袋は?」と聞いてみた

袋には携帯カイロとハンカチが見えたけど
ゴソゴソ手を入れて捜すのは嫌だったのでひっくり返してみた

バサッ!
ゴロン、ハンカチに包んであった入れ歯がゴロ

げっ!こんなところに…
呆れてそのままバタンと戸を閉めて帰ってきた

「歯を入れて降りてきてご飯食べ」と
らぼっちが言う声が背後に聞こえた

帰ってくると義母はご飯を食べ終わっていた
「もう施設に入れたほうがいい、本人も入るて言いよった」

ご飯を食べながら「施設に入るか?」とらぼっちが義伯母に聞く
「うんいいよ」と小さい声でこたえる義伯母

「明日になったら忘れとるやろね」
義伯母が帰ってから、らぼっちがぼそっと言った

「あんたもいずれそうなるとあの人が言いよったけど私は絶対ならん」
義母はえらい剣幕で言い切った

近い将来のことを本気で考える時が来たかな







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